2024年3月11日

松山ヤクルト販売株式会社 清家洋総括マネージャーよりいただきました。*********

 

 創業15周年おめでとうございます。

 

 田渕さんとの出会いは、私自身が新卒の採用・育成を模索し苦戦し続けている頃でした。

 

 一度目の出会いは、田渕さんの前職の地元の採用支援会社のころ。そして二度目の出会いは、知り合った他社さんの採用担当者の方に新入社員がなかなか定着しない悩みを相談していたところ、「若手社員の新入社員育成に関する研修があるので見に来る?」と言われて参加させて頂いた研修の講師として田渕さんが来られた時でした。その研修に参加させて頂き衝撃を受け、自分に決定的に欠けていたものに気づかされ、何年か先のタイミングで田渕さんに必ずお仕事をお願いしたいと思ったのでした。

 

 そして数年を経た次の新卒採用のタイミングで、新卒採用と合わせて新入社員育成についても関わって頂くようになりました。そこで最初にご指摘頂いたのは「どんなにいい人財を採用できたとしても、受け皿がしっかりしていなければ育たない。人が続かないのは受け皿側に問題がある」ということでした。多くの失敗を経験して八方塞がりの状態になってしまっていたため、田渕さんのご指摘を素直に受け入れることが出来、新たに教育責任者の設置、現場社員の新入社員育成への参加、教育育成に関わる社員の状況共有や連携の仕方などを取り入れていきました。

 

 その後の新入社員たちは周りの社員の協力や連携で苦難の時期を乗り越えてすくすくと成長しており、今春入社した新入社員の育成社員として参加するまでになりました。また、受け皿を整えていく過程において、先輩社員たちの成長にも繋がり組織の厚みが増してきたと感じています。さらに新入社員の定着・育成で学んだことは、宅配部門の主役であるヤクルトスタッフの定着、育成と組織づくりにも直結するものであり、今ではヤクルトスタッフたちだけで新人スタッフの受入れを考えてくれる風土が育ちつつあります。

 

 田渕さんの数々の厳しい経験に裏打ちされた現場や問題点の把握力、特に「機微」という言葉をよく使われますように見えない人の心や感情をキャッチする力の凄さに毎回驚かされます。逆に言うと、そういった「機微」に対する気づきや対応の不足を何度も何度も教えて頂いていると言えます。これほど「人」に真正面からの向かい合っている方がいるのか?と毎回驚かされ、社員の定着・育成にはとことん目を背けることなく人に向かい合う必要性があることを教えて頂いており、その都度自分自身や自社の組織の課題に気づかされ苦しみながらも、並走支援頂いたお陰でいくつもの山を乗り越える経験を積ませて頂きました。田渕さんから教えて頂いた数々の言葉が、私自身の中でも常に仕事を進める上での大切な指針として生き続けています。

 

 

 コンサルタントといういろんな会社の組織の中に飛び込んでいかれるお仕事は、責任も重大で心身ともにストレスで擦り減っていかれると思いますのでお身体が心配です。ぜひ健康で長年ご活躍頂き、今後もご指導を頂ければ幸いです。今まで何社かご紹介させて頂きましたが、人を大切にし、人に熱く温かい企業ほど、田渕さんの並走支援をお勧めいたします。


2024年3月4日

キコット株式会社 山内淳貴代表取締役社長よりいただきました。********

 

ブリングオン創業15周年おめでとうございます!

 

 田渕さんとの最初の出会いは、実際にお仕事をご一緒させていただくかなり以前に遡ります。当時、採用活動をしていた方に「適任の方はいませんか?」とお願いして、社員教育、育成のスーパーバイザーとしてとご紹介いただいたが田渕さんだったのです、その時は予算の問題などで残念ながらお断りした経緯があります。そのあと就活についてのセミナーで偶然、旧交を温める機会に恵まれご一緒に仕事をさせていただくことができました。

 

今にして思えば初めて会ったその当時思い切ってお願いしておけば!という思いと、やはり数年後にお願いしたタイミングがベストだったのでは!という思いと・・・どちらが正解だったかというと正解はありませんが、会社に問題が山積し、多くの退職者を出す寸前の 後者のほうが正解だったと今では考えています。

 

田渕さんと採用、定着、育成のサークルを繰り返した結果、何とか今の会社に形態たどり着けたと思っています。決して最終のゴールではありませんが、もしもよい会社という定義があるのであればその道を現在は田渕さんと協働というカタチで歩めて行けているのではと感謝しております。


2024年2月26日更新

萩尾機械工業株式会社 萩尾龍彦代表取締役社長よりいただきました。*******

 

田渕先生との最初の出会いは、56年前に参加した何かの総会でした。その総会のセミナー講師として呼ばれていたのが田渕先生でした。その時のセミナーの内容は、組織化や社員教育がメインだったと記憶しています。ちょうど我流で組織化づくりをスタートして1年ぐらいが経過し、壁にぶち当たっていたところだったので、新しい発見や腑に落ちる部分が多くありました。

 

 そこから数か月経過し、愛ワークの藤岡様と話している時に「組織化づくりをしたいけど一人では分からないことが多く限界を感じている」と相談したところ、田渕先生を紹介頂きました。ちょうどセミナーの記憶が鮮明であったため、社長(現会長)に直談判してコンサル契約を結ぶ運びとなりました。

 関与内容としては、組織作りと人材採用・教育を指導頂いております。もともとは組織作りをメインと考えていましたが、同時期に新卒活動も新しく取り組んでいたため、人材採用・教育も合わせて対応頂いております。

 

田渕先生のコンサル指導として印象的なのは、深く会社に入り込んで会社事情を理解したうえで、アドバイスをくれる点です。全社員の名前や性格も把握してくれているので、弊社に適した内容でアドバイスをくれます。アドバイスもこれまでの実体験と他社の事例に基づく内容なので、「それなら頑張って実行してみよう!」という気持ちにさせてくれます。また、社員さんへの直接関与がとても多いので、社員が自ら考えて行動できる組織作りを目指すことができています。 

 

 会社運営として、採用しても人が取れないし、辞める社員の人数も多いし、細かな社内トラブルも多々あり、めちゃくちゃ凹むことが多いですが、「人材育成こそが会社の未来」だと信じ、田渕先生とともに会社力を向上させていきたいと強く思っています。10年後には、そんな時期もあったなと笑って振り返りたいです。


2024年2月19日更新

月心グループ 株式会社公益社 福岡正人代表取締役社長よりいただきました。******

 

田渕さんとは2014年より、弊社株式会社えひめセレモニーでの営業面のコンサルとして携わって頂きました。現在では、月心グループの採用面やスタッフの良き面談者としてもお力をお借りしています。

 

営業や採用・新人教育など弊社の課題に取り組んで頂きまして1歩ずつではありますが改善と社内での構築が出来ていると思います。田渕さんの真摯に聞く姿勢が役員・スタッフも含めて結果となり、信頼関係となって創業15年にも繋がっているのではと思います。

 

今後も御社の発展を応援しておりますので、月心グループの発展にもお力添えをよろしくお願い致します。


2024年2月13日更新

月心グループ 株式会社公益社 大政裕志専務取締役よりいただきました。*****

 

田渕さま、創業15周年おめでとうございます。

 

田渕さまとのご縁の始まりは、20145月に遡り、今年で10年となります。

当時、私が営業の部門を担当し、営業や採用に課題を感じていた頃、とある採用関係の場で出会った知人からご紹介を受けたのが田渕さまでした。

 

それまで、企業コンサルに対しあまり良いイメージがなく少し迷いもありましたが、思い切って連絡してみました。

丁寧なヒアリングから、課題であった、営業・組織の立て直し、それに並行して、採用にも関わっていただくようになり、まずは中途採用からスタートしました。採用にあたっては募集手法はもちろん面接・定着のための土壌づくりにもアドバイスをいただき、ついには当時考えもしなかった新卒採用にも取り組むまでになりました。現在の組織をみると今年8年目を迎える新卒採用活動で入社してくれた新卒社員が活躍の場を拡げ、月心グループの躍進の一助を担ってくれています。

 

田渕さまからは、人と向き合う姿勢・考え方・在り方、そして生き方を学び、経営者また個人としても未熟な私の価値観を変えるきっかけをいただきました。なかでも、「全社最適」の視点は、いつも大切にしております。

創業15周年&出会い10年の節目に際し、田渕さまに改めて感謝申し上げます。

 

 

今後ともご指導よろしくお願いいたします。


2024年2月5日更新

萩尾機械工業株式会社 萩尾孝一代表取締役会長よりいただきました。****

 

3~4年前に専務(現社長)より従業員の採用、教育のために田渕先生に指導依頼したいと思うがどうだろうかとの相談があった。田渕先生の採用や教育についての指導方法等は何も知らなかったが、以前より私も会社をよりよくするには何かしなければいけないと感じていたので、指導をお願いしてみてはと返事をしたと思う。

我社のさらなる発展には、社内の組織化、従業員個々のレベルアップが必須であると思っていたが、私一人では何もできず成るがままに今に至った反省もあり、この機会に会社全体の改革を実行してみようと思った。

 

 何度かの田渕先生との面談で感じたことは、実務経験のある実践タイプの情熱のある先生であると思った。指導内容は、評論家と違い現場体験が多いので我々と同じ目線で考えてくれている、また採用に関しても、トライ&エラーしながらいろいろ考えて実践してくれているし引き出しもものすごく多い、これならば必ず成功するだろうと思っている。(先生はものづくりの会社での指導は初めてのように感じ、少し面食らったところもあり苦労されていると思う)

組織作りについても各従業員との面接で個人の性格等を感じ取り優秀な人材を発掘してくれ、幹部の教育を含め次世代の幹部育成までを考えてくれている。また従業員の中に飛び込んでくれたりした、その結果従業員同士の会話が増え、幹部との意思疎通もうまくいくようになって、現場は活性化されてきている。

採用については苦戦中であるがこれは我々の会社だけでなく日本中の問題である。3年ぐらい前から先生の指導の下社員全員がコツコツと採用に関して協力してくれているので将来は良い結果が出るだろうし出てほしいものである。

 

 

私も70歳を過ぎスムーズに息子に社長を譲ることができた。これも先生のおかげだと感謝している。まだまだ発展途上の会社であるが将来を楽しみに見守っていきたいと思います。


2024年1月28日更新

キコット株式会社 阿部知子執行役員部長よりいただきました。***

 

この度は創業15周年、誠におめでとうございます。

田渕様とは、10年前から、最初は月1回の面談を通して店舗運営やマネジメントに関するあらゆる支援とご指導をいただいて来ました。

 

面談では、自分自身でもどう表現したらいいかわからない課題を、言葉足らずで投げかけた時でも、きちんと汲み取ってアドバイスくださる、しかもそれが迅速で明確であることに感銘を受け、毎回熱量高くご指導いただけるので、いつもやる気とパワーをいただいています。また、仕事の事だけでなく、同じ中学生女子の親同士として、プライベートな話をするすることもあります。

 

私自身が採用に関わるようになってからは、人材募集から採用、定着、育成、戦力化まで、その時々で様々な課題に直面し、行き詰った時には、必ず田渕さんを頼りにさせていただいています。 

 

 企業は人であり、人を動かすのも人である、と考えると、自分自身が目の前の仕事に邁進し、情熱を持って取組むこと、そして一緒に働く仲間のいいところを伸ばし、ともに成長できる環境を作っていくことが、自分が所属する中でやるべき答えなのだと思って、日々仕事に向かっています。その中で、これからも壁にぶち当たり、へこんだり、迷ったりすることもあるかと思います。その時には頼りにさせていただきたいと思っておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。


2024年1月22日更新

石﨑商事株式会社 松木洋総務課長よりいただきました。**

  

ブリングオン創業15周年 真におめでとうございます。

 

私が、田渕さんと初めてお会いしたのは、創業前になります。

採用活動の一端に携わるようになった時でした。

 

会社として、新卒を計画的にとっていく方向が決まったのですが経験がなかった私は、非常に不安でした。

そんな中、田渕さんは当社に合った形できちんと指導頂きました。

採用の計画の仕方・ナビの使用方法・説明会について、緊張しながら一つ一つこなしていったことを今でも覚えています。

田渕さんから見ると、気をもんだり思い通りにいかなかった事も多々あったと思いますが、丁寧に教えて頂いたことは、非常に感謝しております。

 

その結果採用できた社員が、今は30代前半から後半になり、当社の中核になろうとしております。採用・定着・育成は非常に大事な事だと、改めて今感じております。

 

これからも、今まで以上に変化の多い時代になり、諸問題も多々発生してくると思いますが引き続き、ご指導をよろしくお願いいたします。

 

改めて 創業15周年おめでとうございました。  


2024115日更新

石﨑商事株式会社 飛鷹一志相談役よりいただきました。*

 

ブリングオン 創業15周年 おめでとうございます。

弊社は、田渕さんがブリングオンを創業する以前より関与して頂き、弊社としては、20年にわたり永くお付き合いをさせていただいています。

  

振り返ってみると、最初の関りは、20年前当時、 採用活動がまだ現在のようなインターネットを利用した方法でではなく、紙媒体からの転換時期で、 採用活動が思ったようにできず、悩んでいた時期でした。 そんな折、 弊社に 飛び込みでいきなり、ネットナビを使った新しい採用活動方法の提案を頂きました。 当時思い起こすと最初は不信感とこれまでの活動の違いに戸惑い、 大変失礼な厳しい条件の提示を求めるような対応をしましたが、 丁寧に根気強く、これからの採用活動の在り方を指導頂き、その熱意に、 全てお願いすることになりました。

  

その熱意の結果、採用活動が軌道にのり、少しづつ実を結び、

採用活動が思うように進めることができ、新入社員を迎えることができるようになりました。 また採用後も、定着するまでフォローの必要性の提案により、採用後の1年間のフォローアップ研修の実施もお願いしています。 おかげで、新入社員の不安や心配ごとのよき相談相手になって頂いています。

 

また、採用活動だけでなく、前職の営業のリーダーで培った営業活動のテクニックを指南することもお願いしています。 状況により、弊社の営業所のある神奈川県川崎にある営業所まで定期的に訪問していただいたり、客先に同行して営業活動の現状をリアルに把握頂き、 営業一人一人其々きめ細かなアドバイスを頂き、 成果に結びついています。

 

 これからも創業20年に向け、引き続き、弊社のよきパートナーとしてご活躍を期待しています。

 

15周年、おめでとうございました。



創業15周年に

BRING ON合同会社

代表社員 田渕寿広

 

2008年晩秋。12月に第一子が生まれてくる予定でしたが、期せずして「自分の職業」において22歳新卒時、34歳転職時に続く人生3度目の選択を迫られていました。前回の転職活動はことごとく不採用となる自分の市場価値が明確にわかる結果に打ちひしがれていましたが、この時はその活動にさえ踏み出さずにただただ考える毎日でした。

 

もともと群れるのが嫌いで、仕事の技術習得以外、他人様に相談はしてこなかった人生でしたが、このときは退職の挨拶周りもあり自然と「今後どうするの?」という話になっていきました。そして複数社から「うちでどうか?」というありがたい打診を受けました(その節は本当にありがとうございました)。待遇や職階においても魅力的な提示ばかりでしたが、やはりそういう次のステップには違和感があり、丁重にお断りを申し上げました。

 

そんな中、進むべき道を示していただいた企業がありました。当時の社長より、

「それなら自分でやったらええ。モノやサービスではなく人を買って今までお付き合いしてきたんやから。当社はこのまま引き続きお取引を続けますのでよろしく。」

公私ともに良くして頂いていた当時の取締役、後に社長となる部長にも後押しいただき真っ黒な壁がスッと消えていったような感覚でした。

とはいえ、取り扱い商材無し、先立つ金なし、自営業をやっていく上で何のビジョンもなし。でも不思議とこの言葉をもらって独立を決意したのでした。そうこうしていると、予定日より少し早くこどもは生まれてきました。とりあえずお父さんが無職はいけない。年明けて200918日、税務署にて開業届を提出。スタートの手続きは簡単であっけないものでした。

 

営業活動について最初、考えたこともありましたが、いったい自分が何屋なのかが自分でよくわからない。採用活動はひとまず流れは理解していましたが(当時は単純でした)、営業技術のほうが断然自信がある、更にそれよりも人に向き合いながら強い組織をつくっていくことには粘り強く取り組める、これはなかなか人には真似できないだろう・・結局今日に至るまで営業活動らしいことはせずに来ることになります。

開業一週目、お取引はない顔見知り某社より「独立おめでとう。メンター教育出来るでしょ。やってよ。会社でスタートさせるので」という半ば強引な打診。値決めも先方に決めていただいてどうやって私の電話番号を知ったのだろう?と疑問に思いながら看板掲げて最初の仕事が入ってきたのでした。このときオブザーバー参加されていた某社採用担当者ともその3年後から長いお付き合い。他にも昔の部下の引き合いで広島へ行くことになったり、某就職媒体会社からのご依頼で四国各県のセミナーに帯同して3年に渡って登壇させてもらったり、その参加企業から大きな取引をいただいたり、徐々に自分は何を求められていて、何が足りないのかがわかってくることとなります。

 

駆け出し時は想像以上に順調でしたが2年目、軸にしていた仕事のひとつを突然失い、たちまち生活にも支障が出そうなことが起きてしまいました。しかし、困ったから仕事ちょうだい、のような都合の良いお願いは出来ません。そんなとき、「調子はどうですか?」と計ったように連絡をいただいた某さん。早速お伺いして現状のお話をさせてもらいました。

「ちょっと待っとってよ」と言い残し、部屋を出て行かれた某さん。私はぽつんと窓の外を見ながらこどものこととか考えていたように思います。10分程度経過して部屋に戻ってこられて、「今、お願いするものがないんやけど会社案内を発注します。見積もりくれたら先に振り込むようにするよ」。会社を出て車に乗るとなんだか涙が出てきました。

 

某行政機関からご依頼を受けて、朝から晩までの面接代行千本ノックも4年に渡ってさせていただきました。首長や職員の方々にアドバイスしながら選考を組み立て、部課長研修までさせていただいた経験は、何者でもなかった自分が少しだけ社会に認められたような気持ちになる出来事でした。

今も続くジョブカフェ愛ワーク関連のあれこれも、スタッフの皆さんととともに多くの担当企業の課題解決に熱量高く向き合い、集合研修ではこちらの意見も相当反映していただいたりして、ズケズケ話をしていてもしかしたら無礼なところも・・いやきっとあったに違いないのですが、常にのびのびとさせていただき感謝しています。

さまざまな団体からのセミナーや講演依頼も創業4年目くらいからいただくようになりました。参加者の中には昔なかなかアポを取っても繋がらなかった社長がいたり、かつて足を運んだけどお断りされた企業の方がいたり、それなのに今はあちらからいらして私の話を聴いてくださっていることに不思議な感覚を覚えたり、それがちょっと怖くなったり。

 

多様な組織体の定石なき課題に向き合うにはとにかくいろいろな人に会う、いろいろな話を聴き、得たナレッジをローカライズさせて日常課題に落とし込むということを、必然と欲求のまま積極的に行った40代の10年間。「同業はお断り」という研修も少なくなかったので、様々な手法で学ぶ機会を獲得していきました。東京なんてパイが大きいだけに明らかな偽物や怪しい紛い物、見せかけだけ盛ったハリボテなど、金と欲が渦巻くとはこういうことか・・と感じるものにもたくさん遭遇しましたが、志高く心のきれいな人にも何人も会うことが出来ました。今でも好きな方々とは、つかず離れず繋がれているのは財産ですし、一緒に何かを生み出すことが出来ればなとイメージしています。現在、県内外で仕事のパートナーシップを結んでいただいている皆様にも助けられっぱなしです。ありがとうございます。

 

もちろん多くのお客様に恵まれまたことが一番の幸運でした。事情や相性もあり課題解決目標到達半ばでの短い関与もありましたが、それでも全顧客の平均関与期間を見ると7年強なので自己採点では合格としたいと思います。関わりの中で頂いた金言で自分の励みになっているものをいくつか思い出したいと思います。

・商売は身の丈。

・儲けるためには人の役に立つこと。人の役に立てばお金は後からついてきます。

・田渕さんは外部だからこそ出来ることがあるんですよ。

・強みは一つでは足りない。でも二つあれば違う。一番でなくても秀でた二つが大事。

・全社最適という考え方に共感します。

・言葉や態度に表しがたい強さを感じます。

・(いつも電話するのは)一番に相談できる相手だからです。

 

 独立起業とは小さなボートでひとり月夜に漕ぎ出すようなもの。今まで定期的に口座に入っていた収入を失い、自ら生み出した分しか通帳には印字されない。当たり前のように出社していたオフィスもなければ、好き嫌い関わらず職場を共にする仲間もいないから朝礼もなければ雑談もない。パソコンはおろかペン一本から自分で準備しなければならない。少し軌道に乗っても月の請求書発行から各種支払い、〆切も額もびた一文負けてくれない税金や社会保険についても緊張感持って納付しなくてはいけない。個人事業時代の確定申告や国民年金では大変な作業ややり取りを経験しました。法人化以降は税理士先生が適切に指導してくれるので、やはり信頼おける専門家を見つけることは事業にまい進するために重要だなと振り返る。

 

 とはいえ、仕事内容においては口外できないことも多いので誰にも相談は出来ず、ここだけは自力でなんとかしていかなくてはならない。しかしそれが私の生業であり関与先から頼りにしていただいている以上は専門家でなければならない。完成はなく、いつも未完のままの自分を自覚し、削いだり磨いたり、向き合ったり傾聴したり、あっちに行ったりこっちに行ったり、感情を理性で必死にコントロールしたり、時には誰も思いつかない(やりたくない)選択を断行したり、とにかく今も気づけば月夜にボートで浮かんでいる自分という感覚は抜けていません。でも漕いでいけばたどり着くところに関与先や協力先の船が複数見えて、呼んだり呼ばれたりしながら一緒に航海している感じがします。これこそ15年間漕ぎ続けて得たBRING ON合同会社の存在意義であると思っています。

 

 「田渕さんはあと何年やるんですか?」と聞かれることもあります。しかし、人生振り返ると予定通り、計画通りに行った試しがありません() 19歳の時に手相のおばちゃんに言われた「あんたは父親運と上司運がまったくない」だけは的中。学生時代の絶望を新社会人のスタートで払拭しても、想像もできないことで奈落の底に落ちまた絶望、まったく別の仕事の世界で生き直す中で、これでいいのだ!と思った瞬間にまた絶望。お金は大事だけどお金だけですべては解決しない、けどお金は適正量必要と揺れる。しかしそれは結果論であり、もっとも大事なのは生きる態度であり、その真摯たるかどうかは出会う人、関わる人で証明されていくのだということが長い時間をかけて理解できてきたと思います。人は簡単にダークサイドに落ちるもの。もちろん私も聖人君子になどなれるわけもないのですが、世の中は玉石混合。一見華美で魅力的な「石」より、くすんでいても磨けば光る「玉」を選択できるようにならなければなりません。私が永らく指針にしている藤田田氏の

”凡眼には見えず、心眼を開け。好機は常に眼前にあり”

は、まさにそういうことなのです。善と悪の選択が日々試されているのが人間。万人になど支持されるわけもないしされなくてもいい。自分が自分の意志で辺りを明るく照らせるかどうか。心眼を持ってことの本質をいつも見なくてはいけない。今は父親も上司もいない。仕える組織の懐刀として切れ味鋭く課題善処に派手さなく立ち回るのみ。

 

 最後になりますが2008年末、悩める私に進むべき道を示していただいた企業、石崎商事株式会社の石﨑康文会長。20191月、創業10年目に法人化したときにもとても喜んでいただきました。御社はもちろんの事、必要として頂いているところすべてでこれからも努力研鑽を怠らず、驕らずひたむきに課題に向き合っていきます。

会長、御社歴史の10分の1にも満たないのですが、私もあれから15年ここまで来ました。星となられても私が難題に窮するときは、夢の中でいつものようにカカカと笑って見守ってください。

 

 

 

202418