中小企業新卒採用のキモ

いわゆる地方中小企業の採用をお手伝いする事が多い私の仕事ですが、コンサルチックな話は一切したくない主義です。どっちかというとアレルギーがあります。一緒に考え一緒に運営していくのがやりかたです。ですからお請けする時にも「並走支援できるか?」をよくお話しさせていただいたうえでスタートしています。但しアイデア出しや設計は積極的にさせていただきます。それが仕事とも言えますので・・

 

先日も合同説明会にクライアント社長と参加してきました。私が会社説明と進行しながら大事なポイントを社長に話していただく形式。最近では多くの場合、合同説明会は「顔見世」の就活スタートに当たりこけら落としみたいな意味合いになっていますが、企業側も目的を持つべきだと思います(手間と費用がかかっているので)。少なくとも単独説明会への動員の仕掛けや、他社とは違う特徴を出すとか前もって準備しておくことが必要です。このクライアントは社長がいく!ということで差別化を図りました。

 

例年になく多くの学生の方にお越しいただいたわけですが、ここからがポイント。エントリーシートを提出してくれていますのでその学生のひとりひとりに届くように社長自らメールしていただきます。もちろん文面や効果あるやりかたの演出は私が行います。しかし、ひとくちに何十人もの学生にメールをするのは大変な手間です。第一社長はそんな作業は普段していないことが多い。ここで「やっといて」とこちらに投げていただくのもやむなしなのですが、今回は直接学生と対峙した社長がやることがベスト。時間をかけて完了していただきました。

 

早速エントリー返信が集まっています。以前、なかなか新卒採用がうまくいかなかったところに新規で入らせていただいたときに、単独自社説明会に来た10数名の学生全員に取締役から手書きの礼状を書いてもらったことがあります。こちらも10数名に礼状書くのは大変なのですがしていただきました。その後選考に残った学生はそれを大事そうに持っていました。もちろんこの年の採用は目標人数、採用要件ともに満たして初めて成功することとなりました。

 

掲題の「中小企業採用のキモ」なのですが、採用担当者に丸投げ、外部に全委託など方法としてはありなのかもしれないですが、手間暇かけて採用しているところとは年数を経るほど差が出てくるように思います。採用はトップの動きや姿勢がおおきく関わっているように感じます。

 

もうひとつ感じるのは、完成を求めるより自社環境で磨ける素材を見つけすことが採用活動としては妥当かなと思います。即戦力を求めるところほど受入環境に目を向けることが大切です。